フローエ・オステルン! イースターおめでとうございます~!
近年、お菓子屋さんなどで少しずつイースターが注目されはじめているなあと感じますが、まだ日本だとクリスマスやハロウィンに比べてマイナーなイベントですよね。私はプロテスタントの学校で育ち、小さい頃は聖公会(イングランド国教会系)の教会に通っていたので、イースターは馴染み深い行事です。
それにドイツでは、イースターの訪れによって「冬が終わったのだなぁ」と感じることができました。ドイツは日本に比べて暖かくなりはじめるのがずっと遅いのですが、イースターの頃になると、町中に黄水仙が植えられる(生える?)のです。カフェのテーブル上にも黄水仙の植木鉢が。イースターの時期に咲くため、黄水仙はドイツ語で”Osterglocke(イースターの鐘)”とも呼ばれる、復活祭の象徴なのです。
冬にも椿が街を彩る日本と違って、ドイツでは冬に花を見かけたことはありません。だから町中に突然、黄水仙が現れると、「ああ、イースターだ。ようやく春が始まるんだ」と思えたものでした。
とはいえ、ここは日本。教会にでも行かないかぎり、イースター気分を味わうなんて、なかなか……。
そこでひとつ、卵をゆでたり卵の殻に絵を描いたりしなくてもイースターっぽい雰囲気が味わえる簡単な方法。卵型チョコレートを買ってくることにしました。春のうららかな日曜日、ドイツのエッグチョコレートを味わってみてはいかがでしょうか。
成城石井のドイツ製エッグチョコレート
目についたのが、高級スーパー「成城石井」で売られているドイツ製エッグチョコレート。94グラムで税抜き699円と、リッターチョコレートの約2倍の価格で驚いてしまいました。しかし、ラッピングされているという以外にも、高価な理由はほかにあるはず。購入して確かめてみました。

商品名:成城石井 エッグチョコレート
原料:砂糖、全粉乳、ココアバター、カカオマス、乳糖、乳化剤、香料
お分かりいただけたでしょうか……? 原材料があまりにも少ないのです。安いチョコレート菓子にありがちな、余計な添加物が一切含まれていません。植物油脂もありません。安そうな見た目とは裏腹にシンプルなおいしさを追求した上質なチョコレートなのです。
成城石井のドイツ製エッグチョコレートを食べてみた

さて、いかにもプレゼント用としてラッピングされているこのエッグチョコレート。少し勿体ない気もしますが、食べるために開封します。器に盛ってみると、なかなか絵になる。このメタリック感、子どもだったら気に入るでしょうか?

銀紙を開けると、感動すら覚えそうになる美しい卵型が登場。

口に含んでみて抱いた感想は……「懐かしい、ヨーロッパの味」。一言で表すと「粉っぽい」のです。油分が少ないので口内がベタつかず、パサつく感じ。こう書くとめちゃくちゃマズそうですが、よいとか悪いとかではなく、日本のチョコレートとは全然違うタイプの味なのです。ドイツで買ったロシアのチョコレートもこんな感じだったなぁ……。
ご覧のとおり、中は空洞なので、舌の上でいつまでも転がし続けるというわけにはいきません。すぐに溶けます。そして計ってみたところ、ひとつ6グラム。カロリーも低そうですね。短い時間で食べられ、ダイエット中でも罪悪感を持たずにすみそう。
そんな、ドイツ製エッグチョコレートでした。日本やフランスのチョコレートを好む方にとってどうかはわかりませんが、少なくとも私にとっては「懐かしく、好ましい味」。「メチャクチャおいしい!!! みんな買って!!!!!!」との宣伝こそしませんが、また見かけたら駄菓子感覚で購入してしまいそうな中毒性があります。
今回は全て自分と夫で食べましたが、簡素なラッピングとメタリックな銀紙のデザインは、ちょっとした贈り物によさそう。皆さんも、次にこのチョコレートを目にしたら、ぜひドイツの春に思いを馳せてみてください。