リッタスポーツチョコレート「ミニリッターアソート」を完食した。

「ミニリッターアソート」に入った9枚のチョコレートを箱から取り出して並べたところ。

先月の記事「リッタースポーツチョコレート『ストロベリーヨーグルト』を賞玩した。」において、ドイツのチョコレートブランド「リッタースポーツ」の概要を紹介しました。噛みごたえのある厚さで、良質なチョコレートの甘みに心から浸れる、もうチョコレートといえばこれしかないというレベルのブランドです。

日本のチョコレートにはあまり見ないフレーバーが多いのも魅力ですが、残念ながら、日本に正規輸入されているのはごく一部……。日本で買える貴重なそれらは、リッタースポーツの代表的商品といえるでしょう。今後も紹介していく予定です。

そして今回ご紹介するのは、小さいサイズのリッターチョコレートが詰まった「ミニリッターアソート」。7種類9枚のチョコレートが入っているので、「とりあえずいろいろ食べてみたい」という方にとって手が出しやすいかもしれません。詳しく見ていきましょう。

ミニリッターアソートの外観

「ミニリッターアソート」を横から見たところ。カラフルなパッケージに包まれた9枚のチョコレートが箱に収まっている。
「ミニリッターアソート」のパッケージ

こちらが「ミニリッターアソート」。箱に「BUNTER」と書かれていますが、buntとはドイツ語で「カラフル」という意味。その名の通り、クレヨンのようにパキッとした色合いの包み紙ですね!

「ミニリッターアソート」に入った9枚のチョコレートを箱から取り出して並べたところ。
箱から出しました

箱から出して並べて見ました。1枚だけビスケットの写真が使われている以外は、とてもシンプルなパッケージです。

そしてお気づきだと思いますが、同じパッケージが2組ありますね。「EDEL-VOLLMILCH(ミルク)」と「JOGHURT(ヨーグルト)」が2枚ずつ入っています。この2種類が特に人気のフレーバーかどうかはわかりませんが、少なくとも定番といえるのではないでしょうか。

「ミニリッターアソート」に入ったチョコレートを箱から出し、包装紙を剥がしたところ。それぞれの違いはわかりにくい。
パッケージをはがしました

パッケージをむいてみました。フレーバーの違いはフィリングに表れているから、見た目はほとんど変わらない……のですが、ひとつだけ妙に色が濃いものがありますね。

これは「マジパン」。正確なカカオ含有量はわからないのですが、おそらくほかのフレーバーよりもカカオが多いために見た目が黒いのだと思います。実際、食べてみるとビターですよ!

「ミニリッターアソート」のチョコレートを近くで見た。表面にはくっきりとロゴが彫られている。
それぞれのブロックにロゴが

近づいてみても、やはり「マジパン」以外は見た目の違いがわかりません。では、中身はどうなのでしょうか?

ミニリッターアソート「ビスケット」

「ミニリッターアソート」に入っている「ビスケット」の断面。
「ビスケット」の断面

好きなものから順に食べていくことにします。まずは唯一の写真パッケージ「KNUSPERKEKS(ビスケット)」。サクサクした食感が最高です。パッケージによると、これ1枚のうち13%がバタークッキー、22.5%がカカオクリーム、64.5%がミルクチョコレートとのこと。小麦の風味を強く感じます。やはりクッキー入りチョコレートこそ至高。

ミニリッターアソート「コーンフレーク」

「ミニリッターアソート」に入っている「コーンフレーク」の断面。
「コーンフレーク」の断面

こちらが黄色いパッケージの「KNUSPERFLAKES(コーンフレーク)」。細かく砕かれたコーンフレークがよく見えますね。ひとつ上で紹介した「ビスケット」がサクサクなら、こちらはザクザクです。生クリームパウダーが全体の17%を構成しているので、ほかのフレーバーに比べてやわらかい感じ。チョコレートがやわらかいぶん、コーンフレークの硬さが引き立つのでしょう。

ミニリッターアソート「マジパン」

「ミニリッターアソート」に入っている「マジパン」の断面。
「マジパン」の断面

赤いパッケージの、非常に、非常に貴重な逸品「マジパン」。この通常サイズ(100g)はカルディや成城石井では売っていないはずです。なので、日本でリッターチョコレートの「マジパン」を食べたかったら、個人輸入を利用するか、「ミニリッターアソート」の小さいサイズで乾いた精神を満たすかの二択というわけ。

マジパンとは、アーモンドパウダーと砂糖で作ったペースト。私、このマジパンが大大大大大大大大大好物なのです。日本ではマジパンというとケーキの飾りくらいでしか見かけませんが、ドイツではチョコレートのフィリングとしてメジャーな存在。ハンザ都市リューベックの名物でもあります。

天上の美味、至高の食物であるマジパンを挟んだチョコレートのおいしさは……もう、語るまでもないでしょう。永遠に食べつづけていたい。チョコレートがビターなぶん、マジパンの甘みが引き立っています。洋酒の風味を感じたのですが、原材料を見たところ、お酒は使われていないようです。

ミニリッターアソート「ナッツ」

「ミニリッターアソート」に入っている「ナッツ」の断面。
「ナッツ」の断面

緑色の包みに入っていたものですね。ドイツ語名は「NUSS-SPLITTER」。Splitterとは「かけら」という意味です。なんの破片かというと、ヘーゼルナッツ。

日本でチョコレートに入ったナッツというと、ほとんど場合はアーモンドですが、ドイツではヘーゼルナッツが一般的。トルコからたくさん輸入しています。私、ナッツのなかではダントツにヘーゼルナッツが大好きです。丸くて愛らしい形。香ばしくも甘い風味。日本だと高級品なのですが、ドイツでは手頃な値段で買えるため、ドイツ留学中はヘーゼルナッツを食べすぎてお腹を壊しました。

リッターチョコレートにおいても、定番フレーバーといえば「ナッツ」。大量のヘーゼルナッツが丸いままゴロゴロと入っています。しかし、アソートのミニサイズではヘーゼルナッツをそのまま収められないので……砕いて「Splitter」にした、というわけですね。

ミニリッターアソート「プラリネ」

「ミニリッターアソート」に入っている「プラリネ」の断面。
「プラリネ」の断面

紺色のパッケージに「NUGAT」とか書いてあったやつです。これ、食べるときに勇気を要しました。だって、ヌガーですよ。砂糖と水あめを煮詰めた……めちゃくちゃベトベトするお菓子ですよ? あれ、すごく苦手なんです。味も食感も。それに、歯にくっついたら詰め物が取れてしまいそう。

なのに覚悟して食べてみたら、普通に……いや、かなりおいしい。ベタベタしないし、これ、ヌガーじゃないのでは?

と思って調べてみたところ、リッターチョコレートの英語版公式サイトにはNUGATの代わりに「PLALINE」と書いてありました。なんだ、プラリネかい(笑)

プラリネとは、ナッツのペーストをチョコレートに混ぜたもの。パッケージを見てみると、全体の18%がヘーゼルナッツだそう。私の大好きなヘーゼルナッツがたっぷり入っているのですから、おいしいに決まってますね! 謎は解けた。

ミニリッターアソート「ミルク」

「ミニリッターアソート」に入っている「ミルク」の断面。
「ミルク」の断面

美しいブルーで包装されていた「EDEL-VOLLMILCH」すなわちミルク。これにはフィリングはありません。カカオ35%、エクアドル産。2枚入っていたので、甘いものに目のない夫にも食べさせました。

うっとりと味わう夫

奇をてらわない、スタンダードなチョコレートだね。日本のチョコよりまったりしてる。舌の上にチョコのうまみが残ってる……

夫、いつもは甘いものをたくさん食べるのですが、今回はこの小さいチョコレート1枚で満足した様子だったので、大変驚きました。量より質、ということでしょうか。たしかに、「ミニリッターアソート」のなかで最もシンプルなフレーバーなのですが、満足度は高いといえます。カカオの香りがいちばんいいな、と感じたのはこの「ミルク」でした。

ミニリッターアソート「ヨーグルト」

「ミニリッターアソート」に入っている「ヨーグルト」の断面。
「ヨーグルト」の断面

なんとなく最後に残ってしまった「ヨーグルト」。白く美しいパッケージでした。「リッタースポーツチョコレート『ストロベリーヨーグルト』を賞玩した。」で紹介したフレーバー「ストロベリーヨーグルト」と同じく、チョコレートの甘みとヨーグルトの酸味が絶妙。食感の違いもはっきりと感じます。

リッタースポーツチョコレートのさまざまなフレーバーが詰まった「ミニリッターアソート」を紹介しました。7種類9枚、どれもハズレなしです。チョコレートを愛する人なら、いちどは食べてほしい。成城石井などで気軽に買えますので、ぜひお試しを!